<第36回> メンテックカンザイ訪問記
起業家支援委員長の秋山です。
早いもので、今年ももう師走となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
今回は株式会社メンテックカンザイ様へ訪問させていただきました。
杉山さんより作業報告をお送りいただきましたので、ご紹介します。
杉山さん、いつもありがとうございます。
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メンテックカンザイ訪問記
2月16日「自然の力農園」を経営する(株)メンテックカンザイに当社の農業への取組みについて、井川地区での農業の可能性、などさまざまな意見を伺うため秋山委員長、西村中部会長、海野さん(微生物研究所)、佐藤さん(カクサ)、末永さん、杉山と訪問致しました。
(株)メンテックカンザイからは代表取締役社長の大滝浩右氏、常務取締役の稲葉幸夫氏、ジュニアビジタブル&フルーツマイスターマネージャーの平沢正樹氏の3名に対応して頂きました。
大滝社長より
農業について、先ず環境問題に関心があった。環境に好影響をもたらす効果のある微生物の存在を知った。農業に関わることで地球の蘇生化を思った。
今までの農法では人件費ほかコストがかさむ、炭素循環農業も簡単には採算ベースに載せることが出来ない。もっと別の方法があるのではないか。富士の樹海などの状況を調査すると微生物の利用で理想的な作物が育つのではないかと考えるに至った。
メンテックカンザイはもともとはビルメインテナンスの企業であるがなんといっても既成概念が無い。農業を行なうのに微生物を上手く利用すれば!と決意に至った。
とは言え正直、2年間農業をやってみて大変な損失を出しているのが現状。しかし現実に写真で見たとおり(最近の畑の様子を写真で紹介)サニーレタス、大根の育ち方が普通に育てている状態と比較して明らかに違う。無農薬・無肥料さらに微生物の利用(詳細は企業秘密することで差別化を図っていきたい。来年はこの農法で更に本格的にやってみたい。
現実に静岡市内のグルメのお店が食材として大変関心を持って頂いているものの残念ながら現状では量の供給体制に対応できず無理。なかなか市場に出せない。
しかし、成功すればコストが掛からず質の高い野菜を生産することが出来る。健康な野菜の生産は医食同源を体現するものとして、この野菜を食すれば薬に頼らない体に変わることが出来る。私は昔、製薬メーカーの三共にいた。信念を持って良い野菜作りに取り組んで生きたい。
稲葉常務が農業分野の責任者
先般発行された経営者向け雑誌「至知」に当社の取組みが紹介された。
平沢マネージャー
まだ井川を住まいにしていない。我々自身が関わりきれていないのがホンネではある。とは言え、1,100mの高地である井川の独自性を出していければ、夏に平地で出来ない野菜を生産できる。これはビジネスとして大変な武器になる。
現実に北海道と同じ時期にジャガイモを生産できる。市場に出回る時間を考えれば収穫した当日静岡市内の店頭並べることが出来る。但し今年はイチバンの収穫時期に台風が上陸し、井川にいたる道路が寸断されてしまった被害をもたらした結果、出荷のタイミングを逸してしまった。また今年は出荷時期が青森と重なるニンニクの生産にも着手したかったが同じく台風の影響で時期を逸してしまった。ソバもタイミングが結構難しい。井川で実績のある作物ではジャガイモ、キャベツであるが正直品種の選定が難しい。
結果的に井川で農業を効率よく行なうことはかなり厳しいのが現実。しかし「おやっ?ここは北海道?」と思われるような生産が可能になれば本当に面白い。
井川の難点はともかく水がないこと。今迄、他の農場を含め、体験農業他お客さん向けに幾つかの催しは試みてきた。
鈴与のバイヤーからも好印象。井川はまだまだ可能性を秘めていると信じている。
しかしキャベツ、ダイコン程度では交通費・輸送コストで採算性が合わないのがホンネ。
事実、井川の住人はこの地に手を出していない現実。40年前に12万坪を造成したにも関わらず、ほとんどが耕作放棄地になってしまっている。
また人が住む環境で無い。
差別化が出来れば、と思いソバの原種を育ててみたが時期が合わなかったようで上手くいかなかった。今年度は台風で道が通れなかったことが災いしていたものの、もしかしたら良いソバが出来ていたかもしれない。
井川の地へ頻繁に行くようでは採算ベースに乗らないのであればジャガイモのように放って置いても育ってくれる品種に割り切ったほうが良い。
現実問題、所属である川根本町にあまりこの地を積極的に生かしていくと言うマインドが無いため、県側が先行して出しゃばる事ができないのも事実。県側に予算(助成金等々)があっても市町がその気にならないと進まない。差し当って台風の被害対策を含め、道路の整備が問題か。
井川では秋にはマラソンも行なわれる。大井川鉄道で終点井川までSLとディーゼル列車で旅し、静岡までバスで帰ってくるような観光ルートが生まれれば途中に道の駅のような施設の利用も将来的には考えられるか?
秋山社長
ニュービジネス協議会には農業のプロがいない。しかし大学、地元企業との様々な連携を取りながら新しいビジネスを創造していくことが可能と思われる。「自然の力」のマンパワーを合わせて協力できることはないか?
平沢マネージャー
本年で農業部門は3期目になる。当社には自然農法のプロがいる。体験農園から無農薬栽培と新しい農法に拘り続けている。ちなみに無農薬栽培は広い面積の耕地では無理。
県の助成金を受け、20~30歳代の若者をやりくりして対応している。何人かは正社員として雇用に至っている。井川は大型機械を入れることが出来ればまだまだ可能性はある。
但し、現状では井川にフルに関わりきれる人材がいないし自分自身手が回らないのが現実。
秋山さん
本当に手をかけずに良い方法といったら放牧か?
儲け仕事ではなかなか井川に傾倒することは出来ない。
大滝社長
農業は当たり前にやっては出来ない。
「自然の力」の心は、良いものを食べると健康になる精神にある。
稲葉常務
6,000坪借りるときは地権者個別に交渉し、川根本町とも協議した。
農業生産法人になるのはかなり大変ではあったがJAが応援してくれたこともあり静岡県下承認第1号となった。
秋山さん
成功事例を作っていけば県も応援し易くなる。
ニュービジネス協議会の中に来年度は技術研究組合を作るつもり。
大滝社長
正直、今迄かなりの金額を(億単位で)使った。
農業は情熱がないと向かっていけない。
先ほど写真を見せたようにサニーレタスなど品質は間違いなく良いものと確信している。
まだその価値観が認められていないことは残念であるが、農業とは本物の野菜を作ることが出来れば、特にコメならば充分にやっていける。10kg、7,000~10,000円で売れる商品は作れる。これは誰かがやらなければならない。
2014年、日本の農業が世界に大きな影響を与えるものと確信している。
大学、静岡県と共同で開発を続けていきたい。
特に大学と組んで大学のブランドを利用した商品開発など検討していきたい。
当社は酵素を用いたお茶の栽培も行なっていたが先般のお茶の葉からセシウムが検出された際、周囲の茶畑の葉からは放射能が検出されたにもかかわらず当社の畑の葉からは問題の数値は出なかった。微生物は放射能を分解する?
エネルギーの高い無農薬で育てられた野菜と科学肥料で育てられた野菜との差は虫が食うか食わないかで直ぐに分かる。虫の胃の中はアルカリ性である。虫は腐敗するものは好んで食べ、発酵するものは口にしない。食べると自らが死ぬ。
持論であるが、虫は腐敗するものを最後に食する自然の掃除屋である。
例えばスギナが生えることによって土にカルシウムが生じるようになる。大自然は微生物、虫、植物、動物など様々なバランスによって成り立っている。
正に「自然の力」で薬に頼らず健康な生活が出来ることを理想に農業ビジネスを育てていきたい。
今の農業は間違っている。炭素循環農法では結果が出るのに5年間掛かる。
1年で出来るこちは微生物の利用。発酵液の特許を取得する予定。
フローフォームという水をテーマにした研究と組み合わせると凄い水が出来る。結果、健康体になる良い水もぺットボトルに詰め替えた途端に効果が無くなる。
これも大学と組んで研究していきたい。結果的にそれが医療費の削減になる。
アフリカの動物は病気にならない、更に縄文人は100歳まで生きることが出来たと言う研究がある。この2つの事例の共通項は何か?
ライオンなど肉食獣は酵素たっぷりの動物の内臓から食し、縄文人も酵素たっぷりの自然の恵みを食していた。その共通項は火の使い方を知らなかったこと。47~65℃で酵素は死んでしまう。ウイルスがいるのは表面だけ、食するならばレアが良い。
大滝社長のお話は本当に興味深いものでした。
次年度の井川実験農場プロジェクトの大きな励みになりました。
メンテックカンザイの大滝社長、稲葉常務、平沢マネージャーに心より感謝申し上げます。
「自然の力」のHPは下記
http://shizen-no-chikara.jp/shizennochikara/about.html
文責:杉山文朗